那智の滝@和歌山県
大型連休が終わり、なんとなく浮き足立っていた編集部(そんな雰囲気あったよね、浮き足立っていたのは私だけじゃないよね?)にも日常が戻ってきた。気がつけば5月も三分の一が過ぎている。おかしいな、時間の流れが早すぎる。まだ2、3日しか出社してないのにどういうわけなんだろう。
さて、連休中には和歌山県に行き、初めて那智の滝を見た。
和歌山といえば、ご存知「熊野古道」。歩くのが好きな私は、「苔むす石畳」「もやが立ち込める森の道」「太古より続く巡礼道」というイメージをふくらませて楽しみにしていた。
最寄駅のJR紀伊勝浦駅から、那智の滝に続く古道歩きの入口としてメジャーな「大門坂」までは、路線バスを利用するのが一般的。が、このバスの本数が少ない。駅で何十分も待つのが嫌というかもったいなくて、「ならば、バスに乗らずにここから歩けばいいじゃない」ってことで歩き始めたのである。
この日の和歌山、夏日。晴天。
古道に入るまでの大通りは、日陰のないコンクリートの道であった。あ、暑かった・・・。
那智の滝に着いたら、滝の前にきっとあるだろう売店でソフトクリームを食べる! 食べるんだ! それだけを考えて歩いてたよ。祈りも巡礼も何も、暑さの前に溶けきってしまう勢い。アイスを、私は、食べるのよ!
というわけで、9キロほど歩いて那智の滝に到着である(暑いばかりではなく、途中にはもちろん素敵スポットもあったのであるが、省略)。那智の滝は落差日本一の133m。ちょっと離れた道路からも見える。「ここが滝見スポットです」というような整備された場所でなく、そこらへんの車道から。「あの高い場所から、白いものが勢いよく流れ落ちているなあ。えっ、あれが、そうなの?」って感じで、不意打ちの初対面であった。ともかく大きい。
石段を下って滝つぼの近くまで行き、滝を見上げる。ううむ、でかい。さらに奥には滝の水を飲める場所があるようなのだが、参拝料300円を別にとられるし時間もないしで私は行かなかった。その場所にいって滝の水を飲むと寿命がのびる、ということであった。
帰りぎわ、滝つぼの下流のほうに、水を引いて手を洗えるように作られた場所があった。そこにあった貼り紙には、「この水は飲めますが、寿命はのびません」と書いてあった。寿命はのびません、って。300円をケチる者に延命のチャンスはないということなのね、神様はシビア。笑ったよ。
帰りは、那智の滝から紀伊勝浦駅まで一気にバスに乗った。乗車前にはもちろんソフトクリームも食べた。紀州の梅ソフト、カリカリの果肉入りで300円。これは、寿命が確実にのびた気がする。
